fbpx

六車奈々『時間割美容 最強の朝ごはん② 炭水化物+タンパク質が1日を変える!』

「朝ごはんなんて、食べたいものを食べればいい!」
と思っているアナタ。

おっしゃる通りです!
まずは、朝ごはんを食べるというだけで合格点。

 

でもね。どうせ食べるなら、もっと賢く食べてみませんか?
つまりその日一日を快適に過ごし、仕事も遊びもベストパフォーマンスができる朝食。

 

その朝食とは、しっかりと末梢時計遺伝子を動かしてくれる食材です。
え?全く意味がわからない?
ならば、まずは前回のコラムをご覧ください!

六車奈々コラム 『やる気マンマン!元気が出る朝ごはんの食べ方1 ~いつ、食べるのか?~』

 

ここでは時間がない方のために、サクッとおさらい。

現存している地球上の生物はみな体内時計を持っていて、『昼夜のある1日24時間』という地球のリズムに合わせて、生き延びてきました。逆を返すと、体内時計を持たずに、地球の時間に合わすことのできなかった動物は、絶滅したと考えられます。

つまり健康で美しく生きるためには、まず第一に
『地球の時間に合わせる』ことが何よりも大切なのです。

ところが、ここで問題が。
日本人の体内時計の平均は、1日が24時間10分。
地球は1日24時間でリズムを繰り返しているので、そのままでは毎日少しずつずれてしまい、いずれ昼夜逆転することに。そこで毎日、地球の時間に合わせて体内時計をリセットする必要が出てくるというわけです。

 

では人間の体内時計とは、どんなものでしょう?
人間の体内時計には

・脳の視交叉上核にある『中枢時計
・脳以外にある全身の『末梢時計

の二種類があります。

つまり『地球の時計』に合わせるためには、体にある『脳の中枢時計』『全身の末梢時計』の両方をリセットしなくてはなりません。2つの体内時計をきちんとリセットし、『地球の時計』『脳の中枢時計』『全身の末梢時計』の3つが揃うと、一日を快適に過ごすことができるのです。

それぞれのリセット法は、こちら。

・中枢時計のリセット➡朝日を浴びる
・末梢時計のリセット➡朝日を浴びてから1時間以内に朝ごはんを食べる

つまり朝起きたらカーテンを開けて朝日を感じ、1時間以内に朝ごはんを食べると、『地球の時計』『脳の中枢時計』『全身の末梢時計』の3つが揃います。

 

では、もし朝ごはんを食べなかったら?
自分にとっては、『朝を抜いて昼ごはん』のつもりでも、
体にとってはその日初めて食べるものが朝ごはん。
そもそも『breakfast(朝ごはん)』とは、『fast(絶食)』『break(破る)』ことですからね。

すると、朝日を浴びてリセットされた『中枢時計』と、朝ごはんを食べずにリセットされていない『末梢時計』の間に、時差ボケが起きてしまいます。この体内時差ボケが、いわゆる不定愁訴、今では生活習慣病など様々な病気につながるといわれています。

 

ここまでが前回のお話でした。
では、朝ごはんには、何を食べるのが良いのでしょう?

 

炭水化物+たんぱく質の食事

答えは、末梢時計に『朝が来たよ!』と知らせる食事
つまり末梢時計遺伝子をしっかり動かす食べ物を取ることが大切なのです。

なぜならせっかく朝ごはんを食べたとしても、末梢時計遺伝子が動かなければ末梢時計はリセットされず、体内で時差ボケが起きてしまうからです。

では、何を食べると時計遺伝子を大きく動かせるのか。
時間栄養学の第一人者、早稲田大学理工学術院の柴田重信教授率いる研究チームのマウスの実験により、『炭水化物+たんぱく質』の食事が効果的だとわかっています。

つまり、朝からあれこれ頑張って作らなくても、『納豆ごはん』や『トーストと目玉焼き』で、時計遺伝子はしっかりと動いてくれるのです!
らっくち~ん。

逆に、美容のために野菜スムージーを飲んでいるだけでは、時計遺伝子を動かすには不十分ということになります。

そもそも食事とは、咀嚼することが大切。
よく噛んで食べるからこそ、脳の働きも良くなり、全身が目覚めてくるのですよ~。
スムージーだけで朝食を済ましている人は、ぜひ炭水化物とたんぱく質もプラスしてくださいね。

 

朝はゆったりモーニング

 

ちなみに我が家の朝食は、和朝食がメイン。

ですが、忙しい日には頑張りません。
『納豆ご飯』や『卵かけご飯』、など簡単メニューで済ませています。

あとはね、今はなかなか外出もままなりませんが、
以前は娘を保育園に送った後、モーニングを食べに行っていました。
モーニングって、めちゃくちゃお得なのよね~。
和食なら、ご飯と味噌汁、焼き魚に小鉢。
洋食ならば、トーストにハムエッグ、サラダにヨーグルト。
栄養バランスも良くなるうえに値段も安く、体もお財布も大喜び!

さらに一日のスタートをカフェなどのモーニングで始めると、心にもゆとりができます。私は週に2回くらいはモーニングを食べに出かけていました。
また好きなように食べに行ける状況になってほしいです。

そうそう。
最後に早稲田大学の研究でもう一つ、役立つものをご紹介。

『油』の中で、どの油が最も時計遺伝子を動かすのかを調べたところ、最もリセット効果の高かったのは魚油、青魚の油でした。
その中でも特に『マグロ』の油は、リセット効果が最も高かったそうです。

つまり『ツナおにぎり』『ツナサンド』は、
炭水化物+たんぱく質+魚油まで取れてしまうナイスな朝ごはん!
ということになります。

朝ごはんをコンビニで選ぶときは、ぜひツナメニューを~!

 

※朝ごはんシリーズは、まだまだ続きます!お楽しみに!

 

≪参考文献≫
大塚邦明(2012)『体内時計の謎に迫る』技術評論社
柴田重信 小田裕昭 加藤秀夫 堀江修一 榛葉繁紀 香川靖雄(2009)『時間栄養学』女子栄養大学出版部
古谷彰子著 柴田重信監修(2017)『食べる時間を変えれば健康になる』ディスカヴァ-・トゥエンティワン
田原優(2019)『体を整えるすごい時間割』大和書房
産業技術総合研究所(2007)『きちんとわかる時計遺伝子』白日社
日本時間生物学会誌「時間生物学」Vol.19,No.1(2013)羽鳥恵『外界刺激による概日時計の調節機構』http://chronobiology.jp/journal/JSC2013-1-003.pdf 2020.3.24.アクセス
National Geographic  Webナショジオ 研究室に行ってみた 国立精神・神経医療研究センター 睡眠学 三島和夫 『第2回 体内時計25時間はウソだった!』 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20121203/332679/?P= 2020.3.24.アクセス

 

Social Share Buttons and Icons powered by Ultimatelysocial